k_医学史
横浜開港資料館で開催中の「宣教医ヘボン」へ行ってきました。米国長老派教会系の医療宣教師であるヘボン(James Curtis Hepburn, 1815–1911)の展示が横浜開港資料館でおこなわれたのは、1983年の「ヘボンと横浜」展以来、実に30年ぶりのことだそうです。今…
エドワード・ショーター「第四章 神経」『精神医学の歴史――隔離の時代から薬物治療の時代まで』木村定訳、青土社、1999年、145–181頁。精神医学の歴史―隔離の時代から薬物治療の時代まで作者: エドワードショーター,Edward Shorter,木村定出版社/メーカー: …
エドワード・ショーター「第三章 初期の生物学的精神医学」『精神医学の歴史――隔離の時代から薬物治療の時代まで』木村定訳、青土社、1999年、93–143頁。精神医学の歴史―隔離の時代から薬物治療の時代まで作者: エドワードショーター,Edward Shorter,木村定…
明治30(1897)年に設立された日本医学図書館の歴史に関する論文を読みました。日本医学図書館は関東大震災によって幕を閉じることになりますが、その施設は当時の医学者や政治家、キリスト教者と関係のなかで生まれたものであり、非常に興味深い研究対象で…
とある初期近代医学思想史の授業のアサインメントとして、「デカルト医学」について論じた文献を読みました。なお、デカルトの医学思想の集大成として、『人体の記述 La description du corps humaine』(1648年)がその晩年に記されていますが、本論文には…
入江友佳子「1910年代朝鮮のセブランス病院における出産・育児に関する医療宣教活動――「伝道婦人」の存在に着目して」『日本の教育史学 教育史学会紀要』53、2010年、69–81頁。 http://ci.nii.ac.jp/naid/110009554133 ※ 上記リンクより無料閲覧・DL可能 192…
とある初期近代医学思想史の授業のアサインメントとして、アリストテレス研究の泰斗チャールズ・シュミットがルネサンス期の医学と哲学の関係について論じた文献を読みました。 Charles B. Schmitt, "Aristotle among the physicians," in A. Wear, R.K. Fre…
大阪大学総合学術博物館と大阪大学適塾記念センターの共催による特別展「緒方洪庵・適塾と近世大坂の学知」を観覧してきました。適塾記念センターは、福沢諭吉など、著名な門人を生み出した蘭学塾・適塾とそれを主催した緒方洪庵に関する資料保存・収集・公…
とある初期近代医学史のゼミで、ハーヴィに関する研究文献を読んでいます。第二回目のアサインメントは、月澤美代子先生によるいくつかの論考です。 月澤美代子「W・ハーヴィのアナトミアと方法」『日本医史学雑誌』47(1)、2001年、33–81頁。 ウィリアム・ハ…
香川雅信「疱瘡神祭りと玩具――近世都市における民間信仰の一側面」『大阪大学日本学報』15、1996年、19–45頁。 近世日本の民衆たちがもっていた疱瘡信仰に関する研究は多くあるが、それらは民俗資料を用いたものであっても、歴史資料を用いたものであっても…
高岡弘幸「都市と疫病――近世大坂の風の神送り」『日本民俗学』175、1988年、20–37頁。 本論文は、近世大坂の非人をめぐる医療文化について、民俗学的な観点に留まらず、当時の社会構造と関連づけることでそれを検討している。具体的に検討されるのは、安永元…
鈴木晃仁「医学と医療の歴史」社会経済史学会(編)『社会経済史学の課題と展望――社会経済史学会創立70周年記念』有斐閣、2002年、426–439頁。社会経済史学の課題と展望―社会経済史学会創立70周年記念作者: 社会経済史学会出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 20…
とある初期近代医学史のゼミで、ハーヴィに関する研究文献を読んでいます。第一回目は、日本において最も早い時期にハーヴィ研究をおこなった中村禎里氏の本を講読しました。 中村禎里「III ハーヴィをめぐる人たち」『近代生物学史論集』みすず書房、2004年…
Pierre-Yves Donzé, "Studies Abroad by Japanese Doctors: A Prosopographic Analysis of the Nameless Practitioners, 1862–1912," Social History of Medicine, 23(2), 2010, pp. 244–260. 本論文は、1862年から1912年にかけて、医学を学ぶために海外留学…
長田直子「幕末期の宗教者と医師――府中六所宮神職にみる医師・蘭学・種痘の一考察」関東近世史研究会(編)『関東近世史研究論集 2 宗教・芸能・医療』岩田書院、2012年、307–328頁。関東近世史研究論集 2 宗教・芸能・医療作者: 関東近世史研究会出版社/メーカ…
Susan Burns, "Nanayama Jundô at Work: A Village Doctor and Medical Knowledge in Nineteenth Century Japan," East Asian Science, Medicine, and Technology, 29, 2008, pp. 62–83. http://home.uchicago.edu/~slburns/page1/page1.html 上記著者HPより…
丸山裕美子「終章 『医心方』の世界へ――天平9年の典薬寮勘文と太政官符」『日本古代の医療制度』名著刊行会、1998年。日本古代の医療制度 (歴史学叢書)作者: 丸山裕美子出版社/メーカー: 名著刊行会発売日: 1998/05/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商…
東昇「近世肥後国天草における疱瘡対策――山小屋と他国養生」『京都府立大学学術報告(人文)』61、2009年、143–160年。 http://ci.nii.ac.jp/naid/110008138630 ※ 上記リンクより無料閲覧・DL可能 これまで疱瘡に注目した歴史研究は、1849(嘉永2)年に牛痘…
佐藤文子「近世都市生活における疱瘡神まつり――「田中兼頼日記」を素材として」『史窓』57、2000年、119–130頁。 http://ci.nii.ac.jp/naid/110000413826 ※ 上記リンクより無料閲覧・DL可能 宝暦4–5(1754–1755)年に京都で疱瘡が流行した。一ノ宮下鴨神社の…
田中圭一『病いの世相史――江戸の医療事情』ちくま新書、2003年。病いの世相史―江戸の医療事情作者: 田中圭一出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2003/11メディア: 新書この商品を含むブログ (4件) を見る 本書の著者は、佐渡金銀山の歴史など、主として新潟を…
ブレット・ウォーカー「第七章 蝦夷地の伝染病・医療と変わりゆく生態系」『蝦夷地の征服 1590-1800――日本の領土拡張にみる生態学と文化』秋月俊幸訳、北海道大学出版会、2007年、227–261頁。蝦夷地の征服1590‐1800―日本の領土拡張にみる生態学と文化作者: …
前日のエクスカーションは洋学史学会が主催するものでしたが、この日は佐賀医学史研究会主催のエクスカーションに参加してきました。今回、訪れた資料館・史跡は以下の通りです。 ・三浦梅園資料館(大分県国東市安岐町) HP ・富貴寺大堂(大分県豊後高田市…
AC修了論文用参考文献のメモです。 Valerie Johnson and Caroline Williams, "Using Archives to Inform Contemporary Policy Debates: History into Policy?" Journal of the Society of Archivists, 32(1), 2011, pp. 287-303. http://www.tandfonline.com…
AC修了論文用参考文献のメモです。 諏訪部直子「医学情報専門家としての医学図書館員の新しい役割」『情報の科学と技術』55(9)、2005年、369–374頁。 http://ci.nii.ac.jp/naid/110002829880 ※ 無料閲覧・DL可能 かつての医学図書館は医療専門家に対してのみ…
AC修了論文用参考文献のメモです。 John B. Blake "Medical Records and History," American Archivist, 27(2), 1964, pp. 229-235. http://archivists.metapress.com/content/d54gn70748865222/ ※ 無料閲覧・DL可能 本論文は、1963年10月3日に開催された、…
Nancy Tomes, "Oral history and the history of medicine," The Journal of American history, 78(2), 1991, pp. 607-617. 医学史という分野におけるオーラル・ヒストリー(以下、OH)は、Peter Olchという先駆者により1960年代より研究が進められてきた。…
24th International Congress of History of Science, Technology and Medicine, 23 July 2013, at the University of Manchester http://www.ichstm2013.com/ ・S002:科学博物館における研究――その最先端(要旨) 「博物館学と遺産」カテゴリに分類される…
2013年7月21〜28日の一週間にわたって、第24回国際科学史・技術史・医学史会議がマンチェスター大学で開催されました。世界60カ国以上から1758人の参加者が集まり、1400の報告と100を超えるソーシャル・プログラムがおこなわれるという非常に大規模な学会で…
イギリス滞在二日目です。今日は科学博物館の見学に行ってきました。 Science Museum(英国科学博物館) HP:http://www.sciencemuseum.org.uk/ 住所:Exhibition Road, South Kensington, London, SW7 2DD 最寄り駅:South Kensington Sta.(Circle Line/Di…
本日、ASSHM例会にて中村江里さん(一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程)と一緒に報告させていただきました。僕の報告についての概要・議論などはまた別エントリにまとめるとして、以下では中村さんの議論について簡単に紹介したいと思います。 中村江…