目次:「シンポジウム「日本における医史料の蒐集と保存について」、ミニシンポジウム「日本における医史料の保存について」『日本医史学雑誌』45(特集号)、1999年12月

 1998年(平成10年)に開催された第99会日本医史学会総会シンポジウム「日本における医史料の蒐集と保存について――その現状と提言」および日本学術会議医史・医哲学研究連絡委員会共催ミニシンポジウム「日本における医史料の保存について」の諸報告は、『日本医史学雑誌』の第45巻の特集号に所収されています。これらの目次などは日本医史学会HPおよびCiNiiには一部しか掲載されてないようなので、こちらに転記しておきます。
 シンポおよびミニシンポの問題意識はどちらも、古医書などの医史学関連資料をいかに収集・保存していくかにあり、今日的な医療史アーカイブズに関心ある者からすれば、その対象が狭すぎるようにも感じます。(その中でも立川昭二氏は、「医療民俗史料」として医療文化に関わる史料を広く収集していこうと提起している点で注目に値します)しかしながら、今日においてまた医療史アーカイブズの構築を進めていくにあたっては、この企画で提起されたもので達成できたこと・できなかったことを反省することは無駄なことではないでしょう。

・蒲原宏「序にかえて」

<第99会日本医史学会総会シンポジウム>
「日本におけるの蒐集と保存について――その現状と提言」

・寺畑喜朔「医史料の収集、保存管理についての提言――とくに日本医学図書館協会に期待するもの」
・中山沃「日本における医史料の蒐集と保存について」
・酒井シヅ「医療史料の保存と活用」

会員の提言

・会田恵「我が国における医科学史料の収集について」
・石崎達
・石田純郎「ヨーロッパにおける概況と提言」
・石原力
・泉彪之助
・大滝紀雄
岡田靖雄「資料集めおよびその保存に関する意見」
・奥沢康正「眼科医療器械保存のCD-ROM化」
・唐沢信安「裏庭の書庫と管理と蔵書の寄贈」
・川島恂二「古河市にある医学資料と保存」
・小林晶「史的医学建築物の保存を訴える」
佐藤允男「資料と私と目録」
・柴田幸雄
・杉田暉道
立川昭二「医療民俗史料の収集と保存も」
・田中祐尾
・千田武志「広島県における医史料の蒐集と保存」
土屋重朗
・杉田暉道
・寺畑喜朔「北陸地方における医史料の保存、管理の概況について」
・冨田達夫「「医学文化館」を援助できないものか」
・中川和夫・江川義雄「医史料の保存とその新生事業の一具体例――『芸備医事』復刻完成について」
長門谷洋治
・長与健夫
・濱中淑彦
松木明知「医学史研究史料の保存と活用」
・三宅康夫・青木允夫「内藤記念くすり博物館の設立と運営よりの雑感」
・三輪卓爾
・本宮かをる「医資料としての実体標本および模型の保存と活用について」
・山内一信
・吉元昭治
松木明知「コレクション稀本について――アンケート調査の報告」

<ミニシンポジウム(日本学術会議医史・医哲学研究連絡委員会共催)>
「日本における医史料の保存について」

・杉田暉道「医史料の保存」
・井手研「ヨコハマに医学資料館を・・・」
松木明知「医史学史料の保存と活用」
・酒井シヅ「医史学・医療文化博物館構想(医学史医療文化資料の保存と活用のための博物館)