宮城資料ネット被災資料レスキューおよび亘理町立郷土資料館など巡検

2013/12/02追記
本資料調査の報告が『宮城資料ネット・ニュース』に掲載されました。この場を借りて、調査のご支援をいただいた佐藤賢一先生(電気通信大学)に御礼申し上げます。

藤本大士「科学史を専攻する大学院生からみた被災資料レスキュー」『宮城資料ネット・ニュース』207、2013年11月27日。

http://www.miyagi-shiryounet.org/03/news/2013/2013n.html
※上記リンクより無料閲覧可能

 9月30日(月)・10月1日(火)にわたって、宮城資料ネットさんの主催する被災資料レスキュー活動に参加させていただきました。資料調査では、市民スタッフの方から丁寧に被災資料の取り扱い方を教えてもらえ、被災資料と接するのは今回が初めてであったので、本当にとてもよい経験になりました。とくに印象に残ったのは、市民スタッフとして活動している学生さんのなかに、この経験をきっかけにアーキビストを志すに至った方がいたことです。これも、宮城資料ネットさんが継続的に市民や大学生と共同して被災資料レスキューに取り組んできたことの賜物でしょう。
 10月2日(水)には、仙台市若林区荒浜や宮城野区高砂亘理町立郷土資料館などを巡検して参りました。荒浜地区は平野部としては最大級の被害を受けたとされた地域です。既にがれきの撤去作業などが進んでいるとは言え、実際にその荒涼とした様を目の当たりにし、言葉が出ませんでした。また、亘理町郷土資料館が進めている、地区内で被災した家の資料のレスキュー作業も見学させていただきました。今回、東北大ではNPO法人の、亘理町では自治体の活動をみることができましたが、ともに精力的な活動が進められながらも、マンパワー不足という共通の問題を抱えているという現状を知ることができました。
 なお、僕の報告記が近いうちに『宮城資料ネットニュース』に配信される予定です。配信され次第、こちらのブログでも紹介させていただきます。