2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「応用科学」という見方と技術と技術史の自律性:Alexander "Thinking Again about Science in Technology" (2012)

今週木曜日にせまったIsis Focus読書会ですが、担当部分をまとめました。なお、読書会についての詳細は下記サイトで。もちろん、どなたでも参加可能ですので、興味のある方は是非。http://d.hatena.ne.jp/hskomaba/20121112/1352725970 http://www.facebook.…

着々と増加するハンセン病への関心:芹澤良子「統計書から見た植民地台湾における医療政策」(2008)

あさって日曜日に、神奈川県立公文書館で「医療をめぐるアーカイブズ」という研究会(日本アーカイブズ学会主催)がおこなわれます。鈴木晃仁先生と芹澤良子氏という、医療アーカイブズに造詣の深いお二人が登壇されるとのことで、既にワクワクしております…

孤児救済に対する公と私の働き:庄司拓也「天保の飢饉下の秋田感恩講による孤児救済」(2000)

修論用メモおよび明日の歴史科学協議会大会(テーマ「伝統社会における貧民救済」)のための勉強もかねて、江戸時代に私的におこなわれた孤児救済について論じた文献を読みました。ちなみに、大会については下記ページ参照。 http://www.maroon.dti.ne.jp/re…

エネルギー観と労働観の変化の並行性:Rabinbach "From Mimetic Machines to Digital Organisms"(2010)

授業のアサインメントとして、18〜20世紀の欧米における労働の概念史について論じた文献を読みました。著者の専門は近代ヨーロッパの思想史ではありますが、本論文は科学史や医学史、さらには社会史や文化史などの話題についても扱っており、非常にスリリン…

20世紀における生と死の社会史:Nicolson ”Death and Birth”(2010)

前回授業のアサインメントとして読んだ文献は、18世紀から19世紀にかけての生・死の世俗化・科学化という主題について論じたものでしたが、今回のものは20世紀における死と生に関する言説をまとめた文献を読みました。20世紀における生と死についてまとめた…

享保改革と医薬政策の展開:大石学「日本近世国家の薬草政策」(1992)

今回も修論用のメモとして、公儀による医療政策について扱った文献を読みました。 大石学「日本近世国家の薬草政策――享保改革期を中心に」『歴史学研究』639、1992年、11-23頁。 幕藩制権力は自らの支配を安定・維持させるため、「公儀」としてさまざまな機…