2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

地域の情報センターと生涯学習施設としての公文書館:井上麻依子「市民に向けた文書館普及活動の提案(2007)

アーカイブズ・カレッジの修了論文を執筆していくにあたって、過去の受講生による修了論文で、それがのちに学術誌に掲載されているものを読んでいます。本論文は2005(平成17)年度の修了論文を元にして書かれたものだそうです。こちらも、AC修了論文用参考…

美術館アーカイブズにおける展覧会記録と作品記録の保存・整理:川口雅子「美術館アーカイブズが守るべき記録とは何か」(2012)

アーカイブズ・カレッジ受講のまっただ中ですが、そろそろ修了論文を執筆していかないといけないので、過去の受講生による修了論文で、それがのちに学術誌に掲載されているものを読んでいます。本論文は、国立西洋美術館・情報資料室の川口さんによるもので…

医学史におけるオーラル・ヒストリー研究のサーヴェイ:Tomes "Oral history and the history of medicine"(1991)

Nancy Tomes, "Oral history and the history of medicine," The Journal of American history, 78(2), 1991, pp. 607-617. 医学史という分野におけるオーラル・ヒストリー(以下、OH)は、Peter Olchという先駆者により1960年代より研究が進められてきた。…

科学史におけるオーラル・ヒストリー研究のサーヴェイ:Doel "Oral History of American Science"(2003)

Ronald E. Doel, "Oral History of American Science: A Forty-year Review," History of Science, 41, 2003, pp. 349-378. http://adsabs.harvard.edu/full/2003HisSc..41..349D ※ 上記リンクから無料閲覧・DL可能 科学史という分野では、1950年代後半より…

鉱石をめぐるグローバル・ヒストリー:竹田和夫(編)『歴史のなかの金・銀・銅』(2013)

寄稿者の一人である仲野義文氏(石見銀山資料館・館長)より御恵投いただきました。ありがとうございます。以下、簡単に紹介を。 竹田和夫(編)『歴史のなかの金・銀・銅――鉱山文化の所産』勉誠出版、2013年。歴史のなかの金・銀・銅 -鉱山文化の所産- (ア…

中国地方の歴史を広く知ってもらうために:公益社団法人中国地方総合研究センター(編)『「海」の交流』(2012)

寄稿者の一人である仲野義文氏(石見銀山資料館・館長)より御恵投いただきました。ありがとうございます。以下、簡単に紹介を。 公益社団法人中国地方総合研究センター(編)『「海」の交流――古代から近世までの瀬戸内海・日本海』中国地方総合研究センター…

オーラル・ヒストリーが明らかにする科学コミュニティのみえざるメンバーたち:Chowdhury "A Historian among Scientists"(2013)

8月23日(金)に迫ったIsis Focus読書会に向けて、自分の担当箇所のレジュメをつくりました。今回の特集は「科学、歴史、そして近代インド」です。なお、読書会はどなたでも、(Google+を通じて)どこからでも参加可能ですので、参加希望の方は藤本にまでお…

世界記憶遺産・山本作兵衛の記録画と筑豊炭坑の歴史:田川市石炭・歴史博物館

実家に帰省しているので、筑豊炭田にまつわる博物館・美術館に行ってきました。その第三弾は、福岡県田川市にある「田川市石炭・歴史博物館」です。 ・田川市石炭・歴史博物館 HP:http://www.joho.tagawa.fukuoka.jp/sekitan/ 住所:福岡県田川市大字伊田27…

千田梅二による筑豊炭坑の版画:田川市美術館

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実家に帰省しているので、筑豊炭田にまつわる博物館・美術館に行ってきました。その第二弾は、福岡県田川市にある「田川市美術館」です。 ・田川市美術館 HP:http://www.joho.tagawa.fukuoka.jp/bijyutu/ 住所:福岡県田川市新町11-56 最寄り駅:JR田川後藤…

筑豊石炭鉱業組合・直方会議所や多数の炭坑画:直方市石炭記念館

実家に帰省しているので、筑豊炭田にまつわる博物館・美術館に行ってきました。その第一弾は、福岡県直方市にある「直方市石炭記念館」です。 ・直方市石炭記念館 HP:http://www.yumenity.jp/sekitan/sekitan.html 住所:福岡県直方市大字直方692-4 最寄り…

漁業からみる帝国日本の内と外/生物学史研究会(2013年8月10日、於:東京大学駒場キャンパス)

「漁業からみる帝国日本の内と外」というテーマで生物学史研究会を開催いたしました。一参加者としてその報告のメモを。 漁業からみる帝国日本の内と外/生物学史研究会(2013年8月10日、於:東京大学駒場キャンパス) http://researchmap.jp/evzwufhaa-66/#…

帝国と植民地における順化への熱狂:Osborne "Acclimatizing the world"(2000)

今週末に迫った生物学史研究会「漁業からみる帝国日本の内と外」に向けて、関連する文献を読みました。なお、研究会はどなたでも無料で参加できますので、お気軽にお越し下さい。 ・8月10日(土)「漁業からみる帝国日本の内と外」生物学史研究会 Michael A.…

土地を所有しない身分集団・生業集団への注目:横田冬彦「生業論から見た日本近世史」(2008)

引き続き、とある勉強会で読んでいる近世日本の環境史に関する文献をまとめました。こちらも第一回目の勉強会のアサインメントです。なお、本論文では「環境史」と呼びうる事例(山村や漁村の生業に関する研究)が紹介されていますが、それほど「環境史」と…

人間史と自然史の相互作用への着目:水本邦彦『環境の日本史 4 人々の営みと近世の自然』(2013)

とある勉強会で、近世日本の環境史に関する文献を読んでいます。第一回目は、吉川弘文館から全五巻本として刊行された『環境の日本史』シリーズから、近世史に関連した第四巻の編者の総論などを読みました。 水本邦彦「人々の営みと近世の自然――総論」、「1 …