k_キリスト教史

ロックフェラー財団の登場と中国での医療宣教の変化:Stanley "Professionalising the Rural Medical Mission in Weixian, 1890–1925"(2006)

John R. Stanley, "Professionalising the Rural Medical Mission in Weixian, 1890–1925," David Hardiman, ed., Healing Bodies, Saving Souls:Medical Missions in Asia and Africa, Rodopi, Amsterdam and New York 2006, pp. 115–136.Healing Bodies, S…

香港における医療宣教の広がりと地域ボランタリズムの貢献:Wong "Local Voluntarism"(2006)

Timothy Man-Kong Wong, "Local Voluntarism: The Medical Mission of the London Missionary Society in Hong Kong, 1842–1923," David Hardiman, ed., Healing Bodies, Saving Souls:Medical Missions in Asia and Africa, Rodopi, Amsterdam and New York…

広東システム下における最適な伝道方法としての医療:Lazich "Seeking Souls through the Eyes of the Blind"(2006)

Michael C. Lazich, "Seeking Souls through the Eyes of the Blind: The Birth of the Medical Missionary Society in Nineteenth-Century China," David Hardiman, ed., Healing Bodies, Saving Souls:Medical Missions in Asia and Africa, Rodopi, Amste…

解剖されたルターとその身体をめぐる内部対立:高津秀之「手術台の上のルターと宗教改革者たち」(2013)

高津秀之「手術台の上のルターと宗教改革者たち――ヨハンネス・ナースの対抗宗教改革プロパガンダ」『エクフラシス = Εκφρασισ : ヨーロッパ文化研究』3、2013年、178–193頁。 http://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/handle/2065/39849 ※ 上記リンクから無料…

キリスト教知識人による戦後改革と無教会第三世代:赤江達也『「紙上の教会」と日本近代』(2013)#4

赤江達也『「紙上の教会」と日本近代――無教会キリスト教の歴史社会学』岩波書店、2013年、211–301頁。「紙上の教会」と日本近代――無教会キリスト教の歴史社会学作者: 赤江達也出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2013/06/27メディア: 単行本この商品を含むブ…

無教会第二世代とキリスト教ナショナリズム:赤江達也『「紙上の教会」と日本近代』(2013)#3

赤江達也『「紙上の教会」と日本近代――無教会キリスト教の歴史社会学』岩波書店、2013年、121–209頁。「紙上の教会」と日本近代――無教会キリスト教の歴史社会学作者: 赤江達也出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2013/06/27メディア: 単行本この商品を含むブ…

教会・大学の外部としての雑誌と「紙上の教会」:赤江達也『「紙上の教会」と日本近代』(2013)#2

赤江達也『「紙上の教会」と日本近代――無教会キリスト教の歴史社会学』岩波書店、2013年、35–119頁。「紙上の教会」と日本近代――無教会キリスト教の歴史社会学作者: 赤江達也出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2013/06/27メディア: 単行本この商品を含むブロ…

宗教の内面性・主体性から社会性へ:赤江達也『「紙上の教会」と日本近代』(2013)#1

無教会キリスト教に注目して近代宗教について捉え返そうとした、赤江達也『「紙上の教会」と日本近代』を読みました。まずは「はじめに」、「序章 無教会キリスト教とは何か」、「終章 「紙上の教会」の日本近代」を中心に、全体を簡単に要約した読書メモを…

沖縄・奄美大島におけるハンセン病者とキリスト教者:杉山博昭『キリスト教ハンセン病救済運動の軌跡』(2009)#3

杉山博昭『キリスト教ハンセン病救済運動の軌跡』大学教育出版、2009年、143–221頁。キリスト教ハンセン病救済運動の軌跡作者: 杉山博昭出版社/メーカー: 大学教育出版発売日: 2009/08/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 「第四章 沖縄の…

静岡・満州・熊本におけるハンセン病者とキリスト教者:杉山博昭『キリスト教ハンセン病救済運動の軌跡』(2009)#2

杉山博昭『キリスト教ハンセン病救済運動の軌跡』大学教育出版、2009年、83–142頁。キリスト教ハンセン病救済運動の軌跡作者: 杉山博昭出版社/メーカー: 大学教育出版発売日: 2009/08/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 「第二章 飯野十…

戦前におけるハンセン病療養所の設置運動とキリスト教者:杉山博昭『キリスト教ハンセン病救済運動の軌跡』(2009)#1

杉山博昭『キリスト教ハンセン病救済運動の軌跡』大学教育出版、2009年、1–82頁。キリスト教ハンセン病救済運動の軌跡作者: 杉山博昭出版社/メーカー: 大学教育出版発売日: 2009/08/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 本書は戦前のハンセ…

「宣教医ヘボン――ローマ字・和英辞書・翻訳聖書のパイオニア」横浜開港資料館

横浜開港資料館で開催中の「宣教医ヘボン」へ行ってきました。米国長老派教会系の医療宣教師であるヘボン(James Curtis Hepburn, 1815–1911)の展示が横浜開港資料館でおこなわれたのは、1983年の「ヘボンと横浜」展以来、実に30年ぶりのことだそうです。今…

医療宣教における朝鮮人「伝導婦人」の活用:入江友佳子「1910年代朝鮮のセブランス病院における出産・育児に関する医療宣教活動」(2010)

入江友佳子「1910年代朝鮮のセブランス病院における出産・育児に関する医療宣教活動――「伝道婦人」の存在に着目して」『日本の教育史学 教育史学会紀要』53、2010年、69–81頁。 http://ci.nii.ac.jp/naid/110009554133 ※ 上記リンクより無料閲覧・DL可能 192…

病者を癒やすという「奇跡」をめぐるイエズス会と中国社会:Laven "The Role of Healing in the Jesuit Mission to China, 1582-1610"(2013)

今週の金曜日に迫った、平岡隆二さんによる駒場科学史講演会「科学伝来――南蛮系宇宙論と近世日本」に少し関連させて、マテオ・リッチによる16–17世紀の中国へのミッションについて論じた文献を読みました。 ・駒場科学史講演会 「科学伝来 南蛮系宇宙論と近…

東洋文庫講演会(2013年7月7日、於:東洋文庫)

駒込駅近くにある「東洋文庫」は、アジア全般の歴史や文化に関する書物を多数所蔵する東洋学のセンターです。そのミュージアムでは、今月末まで「マリーアントワネットと東洋の貴婦人――キリスト教文化をつうじた東西の出会い」(会期:2013年3月20日〜7月28…

JARS第1回ウェブ対談 「平岡隆二 『南蛮系宇宙論の原典的研究』を語る!」(2013年4月27日、於:Google ハングアウト)

先週、平岡隆二さんの新刊『南蛮系宇宙論の原典的研究』出版記念イベントが開催されましたが、かなり反響があったようで、今日現在、YouTubeでは400回再生を超え、はてなブックマークも10個もついてしまうという人気ぶりです!ということで、せっかくなので…

宣教師の手を離れた南蛮系宇宙論のゆくえ:平岡隆二『南蛮系宇宙論の原典的研究』(2013)#2

とうとう明日に迫った『南蛮系宇宙論の原典的研究』出版記念イベントに向けて、平岡さんの本の後半部をまとめました。なお、第6章のみ別エントリ(コチラ)でまとめていますので、以下では4・5章と結論部を要約しております。 ちなみに、このイベントの模様…

「霊的武器」としての西洋宇宙論:平岡隆二『南蛮系宇宙論の原典的研究』(2013)#1

週末のイベントに向けて、平岡さんの本の前半部をまとめました。 平岡隆二『南蛮系宇宙論の原典的研究』花書院、2013年、1–102頁。 『南蛮系宇宙論の原典的研究』特設ページ:購入はコチラから ※ 残り部数わずか!Amazonなどでは販売されていないので注意! …

第三の極としてのアメリカ人医療宣教師:長門谷洋治「近代日本における外人宣教医の研究」(1970)

幕末から明治期における医療宣教師たちの活動をまとめた文献を読みました。当時やって来た医療宣教師たちの略歴や個々人に関する先行研究の紹介など、非常に有益なサーベイ論文であり、このトピックに関心をもつ者にとって必読文献でしょう。 長門谷洋治「近…

とあるアメリカ人医療宣教師たちの履歴:佐伯理一郎「幕末及明治に於けるアメリカ醫師の活動に就いて」(1950)

佐伯理一郎「幕末及明治に於けるアメリカ醫師の活動に就いて」『基督教研究』24(1)、1950年、69–76頁。 http://jairo.nii.ac.jp/0027/00021615/en ※ 無料閲覧・DL可 幕末から明治初年に日本にやってきたアメリカ人医療宣教師たちの履歴を紹介したもの。昭和2…

キリスト教禁制後の日本人知識人と南蛮系宇宙論:平岡隆二「『南蛮運気論』の流布と受容」(2013)

本日、とうとうゲットしました!各所で話題沸騰中の、平岡さんの新刊『南蛮系宇宙論の原典的研究』を!ぱらぱらとみてみたのですが、これはもう素晴らしいの一言につきますね。日本側の史料だけでなく、欧州の史料も渉猟し、キリシタン時代の宇宙論を総合的…

日本と外国を結びつけようとする宣教医療:田中智子「明治初年の神戸と宣教医ベリー」(2003)

田中智子「明治初年の神戸と宣教医ベリー――医療をめぐる地域の力学」『キリスト教社会問題研究』52、2003年、31–57頁。 http://doors.doshisha.ac.jp/webopac/catdbl.do ※ 無料閲覧・DL可能 ※ のち、田中智子「第一章 神戸における近代医療の揺籃とJ・C・…

現地ニーズにあわせた「攻撃型」伝道:石井紀子「アメリカ女性医療宣教師の中国と日本伝道」(2005)

石井紀子「アメリカ女性医療宣教師の中国と日本伝道――メアリ・アナ・ホルブルックの場合(1881年〜1907年)」『日本研究』(国際日本文化研究センター)30、2005年、167–191頁。 http://shikon.nichibun.ac.jp/dspace/handle/123456789/1743 ※ 無料閲覧・DL…

来世での救いとキリスト教:五野井隆史「十六世紀、日本人とキリスト教の出会い」(2011)

16世紀の人びとの「救い」に対する強い関心を手がかりに、初期キリシタン時代の宣教師と日本人の出会いについて論じた文献を読みました。 五野井隆史「十六世紀、日本人とキリスト教の出会い――日本人が救いを求めていた時代」『サピエンチア : 英知大学論叢…

帝国と宣教医療:Kakar "Leprosy in British India, 1860–1940"(1996)

前回エントリ(コチラ)に引き続き今回も宣教医療に関する文献を。宣教医療という研究テーマへの注目を促した重要な研究の一つです。 Sanjiv Kakar, "Leprosy in British India, 1860–1940: Colonial politics and missionary medicine," Medical History, 4…

西洋医学受容をめぐる宣教師と地方政府の役割:秦惟人「近代寧波における医療伝道について」(2005)

前回のエントリ(コチラ)では、科学史(医学史)とグローバル・ヒストリーとの関係を論じるにあたって、「コンタクト・ゾーン」への着眼が重要であると指摘されていることを学びました。そして、まさにその「コンタクト・ゾーン」の一つである中国の開港都…